2021.07.17BLOG
梅崎司選手よりみなさんへ
大分トリニータへ完全移籍
先程リリースされましたが、この度大分トリニータへ完全移籍することになりました。
僕のサッカー人生の中で一番葛藤し、悩み抜き決断しました。
ベルマーレに残るのか、J2に出場機会を求めるのか、プロサッカー選手にしてもらったトリニータへ行くのか。
今は僕だけの問題ではなく家族がいて、家があって、将来の事やお金のこと契約年数のことなど、決断するまでの過程の中で数えればキリがないほどの要因を探り、考え、悩みました。
でも、やっぱり最終的に一番大事にしたのは自分にとって何が一番〝チャレンジ〟なのか。
僕にとって一番困難でワクワクするチャレンジなのがトリニータへの移籍でした。
トリニータは僕がユースチームから育てて貰いプロ生活をスタートしたクラブ。
朧気ながらいつか戻ってプレーする機会があればと思っていたのも本音です。
2002年に長崎から大分に来て、2005年からプロとしてスタートし、2006年にはA代表にも選出してもらいチームの主力としてプレーでき多くの勝利を味わうことが出来ました。
シャムスカ監督に攻撃での自由を与えてもらい凄く躍動でき、楽しくて仕方なく充実したシーズンを送ることができました。
翌年、フランスグルノーブルからのオファーがあり挑戦したいとチームに気持ちを伝えると心良く送り出してくれました。
半年のレンタル期間が終わる前からも凄く必要としてくれたこと、そして九州石油ドーム(昔の呼び名ですみません)に戻ってきた時の鹿島戦の後の皆さんの優しい『お帰り、頼んだぞ』の言葉が忘れられないし、今でも思い出します。
無事に残留できた後に当時アジア王者日本一のクラブの浦和レッズからオファーを頂いた時も僕はチャレンジしたい気持ちでいっぱいで、また心良く送り出してくれました。
その後、2008年に大分トリニータはナビスコカップで優勝。
すごく嬉しい気持ちの反面、そこにいたかったという気持ちと同時に僕には本当の意味で帰る場所は無くなって、その時所属していた浦和で結果を出さなければならいという気持ちにさせられました。
それから月日は13年半経過しました。
その中で、新型コロナウィルスの影響もあり厳しい経営状況の中、大分トリニータを応援してくれるファン、サポーター、スポンサーの皆様のグラウンドファンディングもあり、この移籍が実現しました。
簡単ではなかったと容易に想像できます。
しかも、この移籍ウインドウの早い段階での移籍。
クラブの愛情を感じましたし、オファーをいただいた時は本当に嬉しくて仕方なかったです。
同時にベルマーレは僕にとっても大事なクラブ。
人生を変えてもらい、大きな成長をさせて頂きました。
皆さんと共に歓び、進み、叫んだ日々は忘れられません。
ルヴァンカップで得た優勝カップ、残留を決めた時、チームとサポーターと共に成長し成し得た事だと思います。
本当にこの歓びは何にも変えられません。
昨年からの一年半は膝の手術もあり、なかなかうまくいかない苦しい日々もありました。
昨年は正直モチベーションが上がらない日々も続きましたし、現役引退もチラついたこともありました。
だけど、もう一度火をつけてくれたのはこのクラブであるし、サポーターと共に叫んだ日々を思い出しもう一度味わいたい、その為には全てを投げ打ってでもチャレンジしたいとさせられました。
そして、正直昨シーズンで契約満了もあり得る状況でしたが、ベルマーレが契約延長を提示してくれました。
本当にありがたかったし感謝しかありません。
それがあったからこそのこの半年。
決して望んだ結果は出なかったし、チームに貢献できなかったと思っています。
だけど、浮島監督を始めコーチ達の厳しく、激しいトレーニングがあったからこそ、ルヴァンのグループステージ、天皇杯でやれる手応えを得ることができました。
どんどん自分自身のコンディションが高まり、気持ちが高まってくるのを感じました。
『もっともっと試合に出て、活躍したい。自分を見せたい、チームの勝利に貢献したい。』
この気持ちで今溢れています。
だからこその決断です。
求められる場所で、それが自分の想いがあるクラブなら尚更。
湘南の男で終わるのも考えました。
ベルマーレはそうなれる素晴らしいオファーも提示してくださいました。
だけど、僕はチャレンジしたい。
その気持ちだけは伝えさせて下さい。
ベルマーレで沢山感じたことを胸に大分で挑んできます。
必ず残留させる。
その力になる。
自分をもう一度証明する。
梅崎司のチャレンジを見ていて下さい。
そして、最後にトリニータ、ベルマーレ、レッズ、今回オファーをくれたJ2クラブに本当に感謝しています。
全ての経験があっての今の自分です。
もちろんうまくいくかは分かりませんが、後悔しない、自分らしい選択になったと思っています。
ベルマーレを愛する皆さま、3年半本当にありがとう。
トリニータを愛する皆さま、『ただいま』。
そして、必ず共に戦い残留させましょう!
梅崎司